0〜3歳では白血球数の正常上限が13000位までになります。白血球数はさまざまな病態で変化します。感染症に限っていえば一般的に白血球は増加します。細菌感染のほうがウイルス感染より白血球の増加が目立つことが多く、CRPも細菌感染のほうがより高値になります。しかし、アデノウイルス感染などの一部のウイルス感染症では細菌感染を思わせるような白血球の増加やCRP高値を示すことがあります。いっぽう、感染症でも白血球が増加しない場合や減少ぎみになる場合があります(インフルエンザ、はしか、風疹、突発性発疹症などのウイルス感染、マイコプラズマ感染症、腸チフスなどの細菌感染)。
また、白血球分画では、感染初期に顆粒球と単球が増加します。その後、細菌感染ではそのまま顆粒球優位ですが、ウイルス感染ではリンパ球が優位になります。例外として百日咳や結核などの細菌感染ではリンパ球優位になります。感染の回復期になるとウイルス感染だけでなく細菌感染でもリンパ球優位になります。また、回復期には血小板が増加傾向になることがあります。