ホームページ 子どもの病気の特徴  発熱のみかた 病気のときの検査 発熱時の看病 熱性けいれん 脱水症について 解熱剤について 抗生物質について かぜ症候群について いろいろな病気 子ども健康ニュース


 発熱のみかた


 

@  発熱は子供の場合、ほとんどが急性の感染症によるものです。ほかの原因では稀ですが川崎病や悪性腫瘍(白血病etc.)や炎症性疾患(リウマチ熱・若年性関節リウマチ・膠原病etc.)などがあります。これらの稀な病気も経過観察と外来検査でだいたい臨床診断がつきます。しかし確定診断には入院しての精密検査が必要です。医師の説明をよく聞いてください。

 

A  急性の感染症には大別すると細菌性のものとウイルス性のものがあります。かぜ症候群はほとんどがウイルス感染によるもので、2〜3日の急性期が過ぎれば合併症(中耳炎・肺炎など)がなければ、急性期にどんなに高熱でも1週間ほどで軽快します。乳児期にウイルス感染でおこる突発性発疹症も高熱がでて、はじめてのお母さんは大変に心配しますが重症化することはありません。

 

B  急性の感染症での発熱は細菌やウイルスと身体が戦っている証拠です。発熱は生体に有利に働き、生体防御の面で、抗体産生を促し、ウイルスの増殖を抑え、白血球による細菌の貪食作用を高め、自然治癒へ向かわせます。その高体温は中枢()でコントロールされたもので、それによる脳の障害が起こることはありません。そして回復を早めるため、消耗させないように、脱水を起こさせないようにすることが大切です。“発熱している子供の看病”のパンフレットをみてください。

 

 

C      発熱している子供(乳幼児)の観察

観察のポイント

心配ない

重症化してきている   重症

泣き声

強い、ふつうの泣き声 元気のない弱々しい泣き声、うめき声

眠り

ぐっすり眠る 眠りが浅く不機嫌、うとうと眠っているのか起きているのかわからない

皮膚の色

ふだんと同じ、ピンク 手足が冷たく蒼白、灰色、チアノーゼ、皮膚のまだら色(末梢の血行障害)

周囲への関心

外へ連れて出るとキョロキョロと見る、笑う 外へ出してもあまり物を見ない無表情、周囲への反応がない

哺乳力・食欲

よく飲む、食べる あまり飲まない、飲まない、食べない

眼と手足の動き

眼がよく動く、指先や足のゆびを動かしている 眼の動きがない、手足の先がダラリとしている

 

D  熱がなくても、上記のような症状のときは、原因を確かめる検査が必要です。特に月齢の若い4カ月以下の乳児では、重大な病気でも特徴的なほかの症状がでないこともあります。→髄膜炎・敗血症・肺炎・尿路感染(腎盂炎)・頭蓋内出血など